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くちびるにはなうた

2006年4月〜求人誌「週間FREE」誌上で連載中

毒も花もある日々のうた

これまでしてきた仕事や、今の仕事やくらしについて書いています

2008年 6月5日

くちびるにはなうたーvol.106 「かたち」

月に一度くらいのペースで、おじの工房で陶芸をしています。陶芸なんて呼ぶにふさわしいかどうか怪しいものを、一度に2つずつ作って、半年に一度くらい焼いてもらうのです。5月。大子の山にある工房にいると、緑がわーっと目の中に飛び込んでくるようでした。工房に行くまでの山道には雑草がぎっしりと生えて、狭くなったように感じました。そんな草の中から、かたちが目にとまるものを摘んで、器に写します。最近は植木鉢を作っているので、鉢のまわりを彩ってもらいます。よもぎ、なずな、しだ、四葉のクローバー!綿棒で草を土にぎゅうぎゅうと押し込んでいくと、この季節のかたちがずっと残るんだなあ、とうれしくなるのです。どんどん過ぎてなくなってしまう今が、ゆっくりになるような感じ。みなさんはどんな風に季節を感じて、過ごしているのかな。もうすぐらじフェスですよ。会場でお待ちしています。
茨城放送開局45周年 らじフェス2008 みんなでハッピー
2008年6月8日(日)11:00〜 茨城放送局1階 公開スタジオ http://www.ibs-radio.com/
eco live 1. 12:15~12:45 2. 15:15~15:45

♪「おもさ」
見えるものには
かならずある
手にのせると
あるおもさ

それがあれば
あんしんだ
今ここにある
しるしのおもさ

2008年 6月5日

くちびるにはなうたーvol.107 「暮らすエネルギー」

起きてから寝るまで、どのくらいの燃料を使うのだろうと、今日の自分の生活を見てみました。まず起きて顔を洗う。ガス湯沸かし器を使用。→トイレに行く。温便座を使用。(いつも忘れてしまうけれど、今日は意識的にふたを閉めました。以後トイレは省略します。)→洗濯。もちろん洗濯機を使用。→食事の支度。コーヒーメーカー、電子レンジ、冷蔵庫を使用。→食べながら仕事を始める。パソコンしかも2台、電子ピアノ、電話を使用。→気分転換に煮干し粉を作る。電動ミキサーを使用。部屋の電気使用開始。→ふたたび仕事。前述と同じものを使用。→ふたたび食事の支度。ガスコンロ、電子レンジ、冷蔵庫を使用。→食べながらテレビを見る。テレビ使用。→お風呂に入る。太陽熱湯沸かし器使用。→髪を乾かす。ドライヤー使用。→お肌のお手入れ。美顔器使用。→就寝。今更ながら驚きです。一日のうちに、エネルギーを使っていない時間は寝ている時間のみ!!ああなんか滅入るなあ。ざっと考えて、私が起きている間で機械を使わず燃料を消費していない時間は、ピアノ(電子でないもの)を弾いているとき、人と会って話しているとき(昼間のみ)、ぼーっとしているとき、本を読んでいるとき、自転車で移動しているとき、など。みなさんはどうなのでしょう?

♪「梅雨の夜」

外は雨
中の空気はおもたい
たたんでおいてある
洗面所のタオルまで
気のせいかしっとり

明日も雨
気のせいではなくて
布団も少ししっとり
雨音を楽しみながら
もう寝てしまいましょう

 

2008年 6月16日

くちびるにはなうたーvol.108 「メロンの大人食べ」

メロンの美味しい季節ですね。母が送ってくれたメロンを半分に切って、同居人と一緒に大人食べしました。こうして食べると、ジュースは下にこぼれることなくメロン皮カップにたまって、最後に飲み干すことができるので好きなのです。種のまわりのふにゃふにゃした美味しいところをごそっとすくって捨ててしまう同居人を横目に、私はちょこちょこと種を取り除き、種以外あますところなく食べ尽くすという偉業を成し遂げ、満足感を味わうのです。豪快に切ってちまちと食べる。おしゃべりをしながらたっぷりと時間をかけて食べる。ほとんどの時間は種を取ることに費やされる、その面倒くささを楽しんでいるのかもなあ、などとどうでも良いことを考えるメロンの大人食べ。これと同様に、カニも大人食べに限ります。食べるなら豪快に時間をかけて好きな人と楽しくおしゃべりをしながら丁寧に殻から身を取りながら。そういう類の食べ物は、満腹感と共に、食べる時間の質を求めるものなんだよなあ。などと思いをめぐらせながら。長雨の日などは大人食べに限りますよ。

♪「6月」

雨がふらない
日差しが強い
彼女の誕生日
あじさい咲く

暗いニュース
怖いタイトル
一年折り返し
みんな忙しい

 

2008年6月26日

くちびるにはなうたーvol.109

6月14日、下北沢のleteというお店で三木千夏さんのライブがあり、私はサポート演奏をしました。彼女はギターやウクレレをつま弾きながら歌うシンガーソングライター、そして私の同居人であります。この日の私は、トイピアノ、グロッケン、トランペットという見た目に楽しい楽器たちを演奏し、ちーちゃん(といつも呼んでいます)とデュオのようにハモっていました。
二人で去年からしてみたかったことを、この日ひとつ実現しました。童謡を歌うこと。童謡の短い歌の中に詰まっている、季節や昔の風習や景色や感情や、たくさんの「みんなの思い出」のようなものを、二人で何気なく美しく歌えたら、とずっと思っていたのです。今回歌ったのは、てるてる坊主、椰子の実、あの町この町、の三曲でした。童謡というのは、一人で歌うよりも二人以上で、できればアカペラでハモりながら歌いたいものなのです。合唱のイメージなのかな。てるてる坊主の三番の歌詞で、願いを叶えてくれなかったら(雨が降ったら)首をちょんと切るぞ、という内容があって、こわいねえ、と言いながら練習をしていました。どうしてこんなこと歌にしたんだろう?と話す時間もまた楽しんだのでした。
三木千夏ブログhttp://blog.livedoor.jp/one_tone/archives/51120215.html

♪「いつも」

いつもの緑道
いつものいす
いつものいぬ
いつものおじさん

何も言わずに
二人はすわる
みんなは歩く
いつもの時間

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