１．
右の目から涙がこぼれたら
青空みたいに笑う顔を
左の目から涙がこぼれたら
ふざけてかすれた声を思い出して

つないだ手を離すときに　目と目が重なった
あなたのそばで　彼は生き続ける

悲しみのせいにしないで
ちゃんと３回ごはんを食べよう
悲しみのせいにして
午後には昼寝がいいよ

２．
右の手には涙のしずくでも
左に家族が笑う写真
左の手には別れの手紙でも
後ろにつながる愛の記憶

離れたふたつの体は　
彼が目を閉じたそのとき
やっとひとつになった

悲しみのせいにしないで
周りのみんなと　いろんな話をしよう
悲しみのせいにして
たまには弱音もゆらり

悲しみのせいにしないで
週に一度は休んで出かけよう
悲しみのせいにして
涙と謳うのも　いいよ

song, arranged: えこ
marimba: 田中佑司
recorded, mixed by 稲田範規 at Morita studio and Hi-Five studio

友人のお父さんが亡くなったときに、友人のお母さんに向けて書いた曲です。もう何年も前のできごと。様々なアレンジで演奏してきましたが、どうも録音したいと思えるアレンジができなかった。テーマが重いので、演奏も重くなってしまう。それを抜け出せないと録音はできないし、友人のお母さんにも伝えられないと思っていました。そもそもピアノじゃないのかな。そう思いつくと、何となくすべての問題から抜け出せた気がしました。とらわれてしまうこと、はどうしてもそこここにあって、でもあるときすっくと立ち上がって、歩き出さなければいけない。この曲の中にもそういう気持ちがありました。