cd3「ただよう」えこ本人によるアルバム解説
01 02 03 04 05 06 07
01  はなうた

1.
大事なところで英語になったりしなかった
あいまいな言い回しで
おわりにしたりもしなかった

なかなか話してはくれない
きみは本当のきもちを
だから たまには 何にも考えずに
歌って 歌って 歌ってよ

はなうた歌いながら道草したころには
黄色い帽子のその頭の中には
その日楽しかったことでいっぱいでした

2.
自分を探そうとか 探すもんじゃないよとか
あいまいな幸せの法則が繰り返されても

ときどききみの笑う顔が
小さな子供の顔に見えるよ
だから そのまま ただ考えずに
歌って 歌って 歌ってよ

はなうた歌いながらスキップしたころには
真っ赤なランドセルがカタカタ鳴ると
胸がその日悲しかったことで痛むのでした

はなうた歌いながら自転車こぐ夕暮れは
あいまいな空の色に気持ちを滲ませる
今日も嬉しかったことと 

今日も寂しかったことが
夜の空にきらきらひかる

 

song, piano, chorus: えこ
arranged, gutar, mixed by 田辺玄 at CAMEL HOUSE studio
recorded by 稲田範規 at SoundCrew studio
drums: Pすけ
wood bass: 鳥越啓介

 

アルバムの中で、一番はじめに録った曲でした。あるメーカーからのリリースのために作曲、録音を進めていましたが、諸事情あり、途中でだめになってしまいました。2年間くらい、そのためにたくさんの曲を作っていました。その作業は楽しくもあり、疑問でもありました。曲を聴いてもらい、あれこれと話し合い、大きな会社から出て帰り道、私は組織的に、ビジネス的に働くことが苦手だなあと子供のような気持ちでとぼとぼと歩いていました。リリースされないと決まってから、自分なりのやり方で、時間の使い方で音楽活動をしてみようと決めたのです。たった1人からはじめてみようと決めてみると、周りにはたくさんの人がいることに気づきました。
そういう過程での迷う気持ちがこの曲には出ているかな。アルバム全体を引っ張るような、哀愁と希望に満ちた曲だと思います。

サウンドは「オンナ」と同じですが、ベーシストがちがうため、グルーブ感が違っています。

それぞれの哀愁に。

 
01 02 03 04 05 06 07